デリケートゾーンの悩みと正しいケア方法

女性の体は、年齢やホルモンバランスの状態によって変化しやすいと言われています。
特におりものやかぶれなどデリケートゾーンの悩みは、人になかなか聞けないこともあり、女性の悩みの種になっていることもわかっています。
今回は、多くの女性が抱いているデリケートゾーンの悩みにはどのようなものがあるのか、またトラブルの解決方法についてご紹介します。
デリケートゾーンに悩みを抱えている方はぜひ参考にしてください。

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デリケートゾーンの悩みはどんなものが多い?

全国の20代~40代に行ったデリケートゾーンの悩みに関するアンケート調査によると、全体の6割以上の方がデリケートゾーンに関する悩みを抱えていることがわかっています。
デリケートゾーンについては周囲の人に相談しにくいということもあり、ほとんどの方が1人で悩んでいると言われています。
具体的にどのような悩みを抱えているのでしょうか?
悩み別で見ると、以下の内容が特に多くなっています。

ニオイ

デリケートゾーンの悩みで最も多いのが、ニオイに関する悩みです。
生理中はもちろん、汗や尿などによって多湿で温かい状態が続くため、ムレが起こりやすく菌が増殖しやすい場所でもあります。

下着だけでなくおりものシートやナプキン、パッドなどを着けていることも、ムレやすく菌が増殖する原因です。

かゆみ

ニオイに次いで多いのが、かゆみの悩みです。
かゆみは、ほとんどの場合ムレや菌の増殖によって起こります。
デリケートゾーンには、善玉菌や悪玉菌などの様々な常在菌が存在しています。
善玉菌は乳酸菌の仲間で、膣内のPHを酸性に保ち、病気を防ぐバリア機能のような役割を持っている菌です。
悪玉菌というと、体に悪さをする菌をイメージする方も多いでしょう。
そのイメージはおおむね正しいですが、デリケートゾーンに常在する悪玉菌は普段から悪さをすることはありません。
しかし、何らかの原因で悪玉菌が増えすぎると、感染症にかかる可能性があるのです。

悪玉菌は体調の変化に加え、ホルモンバランスの乱れや生活習慣などによっても増えてしまう場合があります。

こうした菌の増殖によって、かゆみが気になってしまうのです。

デリケートゾーンのかゆみ

黒ずみ

デリケートゾーンは女性の体の中でも黒ずみが気になりやすい部位の1つと言われています。
黒ずみの原因は下着やナプキンなどによる摩擦や、古い角質の蓄積・ホルモンバランスの変化・間違ったケアなど、様々です。

デリケートゾーンの皮膚の色はホルモンが大きく影響します。

ホルモンバランスが変化すると、女性はデリケートゾーンが黒っぽくなる傾向にあります。
そこへ間違ったアンダーヘアケアをすることで、皮膚が強いダメージを受けてしまい、メラニン生成や埋没毛になることで黒ずみが悪化してしまいます。

おりもの

おりものは、女性の体の状態を示すバロメーターと言われています。
しかし、どのような状態が正常なのかわからない方も多いのが実態です。
おりものの正常な色と状態は、時期によって異なります。
普段は透明で粘り気がありますが、生理前になると白っぽくクリーム状のおりものが出てきます。

白い固まりが出ることもありますが、これは善玉菌である乳酸菌のようなものです。

また、おりものは基本的にニオイがありません。
ただし、おりものは酸性なので時には酸っぱいニオイがする場合もあります。

おりもの

放置するのは危険?受診が必要なケースも

デリケートゾーンの悩みでは、ニオイやかゆみなど様々なものがありますが、中にはそのままにしておくのは危険な場合もあります。
特にニオイやおりものの状態は、普段からよく確認しておく必要があります。

ニオイの変化

ムレや菌の増殖でニオイが気になるといったケースは少なくありません。
しかし、悪玉菌が増殖したり、おりものからのニオイが気になったりする場合は、感染症や病気の可能性があります。

例えば、おりものから生臭いようなニオイがする場合、膣カンジダや淋菌などに感染している可能性があります。

おりものの色

おりものの色が透明や白ではなく、黄色や薄い黄緑色などの場合、病気の可能性があります。

例えば、黄色っぽいおりものの場合はトリコモナス膣炎や大腸菌が、うす黄緑色の場合は膣カンジダや淋菌に感染しているかもしれません。
また、膣カンジダの場合はおりものが白っぽいカスのようになったり、カッテージチーズのような状態になったりすることもあります。

このような異常な状態の時は、ニオイやおりものだけでなく、かゆみや痛みなどを伴うことが多いので、日頃からデリケートゾーンの状態をよく見ておくことが大切です。
また、こうした症状が見られた場合は、早めに婦人科を受診しましょう。

婦人科

デリケートゾーンを正しくケアするには

何らかの悩みはあっても、デリケートゾーンのケアをしていない女性も非常に多いです。
その多くは、デリケートゾーンの正しいケア方法がわからないことが影響していると考えられています。
では、デリケートゾーンはどのようにケアすれば良いのでしょうか?

適切に洗浄する

デリケートゾーンは皮膚が薄く繊細な場所なので、乾燥や摩擦、刺激に弱いです。
そのため、ボディソープや石鹸などでゴシゴシ洗うのはかえってよくありません。
洗浄の際は、できるだけ低刺激で、デリケートゾーンにも使用できる専用の石鹸を使うようにしましょう。
また、石鹸はよく泡立てて優しく丁寧に洗うことがポイントです。

おりもの対策

おりものの量は、人によっても異なります。
ただし、おりものはそのままにしておくとニオイの原因になったり、菌を増殖させてしまったりする可能性があるため、対策が必要です。
おりもの対策としては、専用のおりものシートや、デリケートゾーン用のパックなどがおすすめです。
おりものシートを使用する場合は、こまめに取り換えるようにしましょう。

おりものシート

ムレ対策

生理中は特にデリケートゾーンがムレやすい状態になっています。
ナプキンをこまめに取り換えることは前提ですが、そのほかにも通気性の良い下着の着用や、アンダーヘアをカットすることで対策できます。
アンダーヘアには専用ヒートカッターやシェーバーなどを使えば、簡単にケアすることも可能です。
一般的なハサミやシェーバーなどで処理した場合、毛先が尖りチクチクした不快感やかゆみを伴う可能性があります。
また、毛抜きは皮膚を傷めてしまう可能性があるので、必ず専用のものを慎重に安全に使うようにしましょう。

膣洗浄

最近では、膣の内部をケアできる膣洗浄もあります。
デリケートゾーン専用なので、膣内環境を整えてくれます。
膣内と同じ弱酸性の乳酸入りのタイプを選べば、手軽にデリケートゾーンのケアができるのでおすすめです。
膣に直接挿入するため、中には抵抗があるという方もいるかもしれません。
しかし、定期的にこうした膣洗浄を行うことで、デリケートゾーンのトラブルを防ぐ効果も期待できます。

フェムクリア

今回は、女性が抱えるデリケートゾーンの悩みや正しいケア方法などについてご紹介しました。
デリケートゾーンは、名前の通りデリケートな場所であり、悩みがあっても人に聞きにくい部分でもあります。
しかし、毎日の生活習慣やホルモンバランスの乱れなどによって、ニオイやかゆみなどのトラブルに発展するケースもあります。
正しい洗浄方法やおりもの対策、ムレ対策をして、普段からデリケートゾーンを清潔に保てるようにしましょう。

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