腟内環境を整える方法は?

腸内環境は“腸内フローラ”と呼ばれていて、様々な腸内細菌がバランスを取りながら生息している様子を表す言葉です。
顕微鏡で腸の中を見た時、細菌群がお花畑のように見えることがきっかけですが、実は腟内にも腸内と同じように様々な細菌が群がっています。
多くの細菌がバランスを取りながら生息していることから、腟内環境のことも“腟内フローラ”と呼ばれているのです。
この腟内フローラが乱れてしまった時、デリケートゾーンの不快感などの症状を引き起こす可能性があり、これらを整えるためには腟内環境を改善する必要があります。
ここでは腟内環境の仕組みから、整えるための方法を中心に紹介します。
デリケートゾーンの悩みを抱えている方は、この記事を参考にしてみてください。

腟内環境(腟内フローラ)とは?

腟内環境 という言葉を聞いたことがありますか?
腟内環境は、腟内フローラという呼び方をすることもあり、腟の中にある細菌叢のこと を意味しています。
腟内に存在する細菌の状態が、腟の健康に大きく関係してくるということです。
腸と同じように、腟の中にも善玉菌と悪玉菌が存在していて、ストレスや睡眠不足、ダイエットなど何かしらの出来事をきっかけに、菌のバランスが崩れてしまいます。
特に女性の体はとてもデリケートゾーンなので、腟内フローラが乱れると悪玉菌が優勢になってしまい、ニオイやかゆみ、おりものなどのトラブルを引き起こす可能性が高いです。
腟内は常に酸性が保たれている空間で、pH3.5~4.5程度の状態を保っています。
しかし、酸性のバランスが崩れてアルカリ性に傾くと、腟の中で病原体が増殖してしまうため、正常なおりものかどうかを確認することが腟内環境の変化に気が付く一歩 でしょう。

腟内環境(腟内フローラ)が乱れるとどうなる?

腟内フローラ

もし、腟内環境が乱れてしまった場合、どのような症状が出てくるのでしょうか?
毎日自分で腟内環境を検査することはできませんが、一番腟内の様子を知るためにチェックしたいのがおりもの です。
おりものの量や状態で腟内環境の様子を知ることができます。
ここでは、正常なおりものと気を付けたいおりものの状態を説明します。

正常なおりもの

おりものの量には個人差がありますが、一般的に排卵日前後のあたりは量が増えることがあります。

性状

おりものの性状にも個人差がありますが、排卵日前後にはサラッと水っぽさを感じます。
常に水っぽいおりものもあれば、卵白のようなドロッとしたおりものが出ることもあります。

おりものは基本的に透明や白~クリーム色のような感じです。

におい

おりもののにおいにも個人差がありますが、多くが無臭または少し酸っぱいにおいもあります。

ここまでが正常なおりものの状態です。
毎日見ているので、少しでも様子が変だと感じたら婦人科を受診する のがおすすめです。
また、以下のようなおりものになった場合は早急に受診しましょう。

気を付けてほしいおりもの

苦しむ女性

普段よりもおりものの量が増えた、またおりものシートを使ってもカバーしきれないおりものの量になった場合は気を付けましょう。

性状

サラッとしていたおりものがカッテージチーズのようにボロボロしてきた、ドロドロ状になった場合は早急に受診しましょう。

透明や白かったおりものが急に黄緑色になった、また血のようなものが混ざっているなど色に変化がある場合、腟内の病原菌が増えた可能性があります。

におい

今までにおいを感じたことはなかったが、急に下着をはずしただけでにおいが気になる、腐った魚のようなにおいがするなど、明らかなにおいの違いを感じた場合も婦人科での受診をおすすめします。

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自分の腟内の状態を簡単に知ることができるのが、おりものの状態です。
今までとは違う何かを感じたら、早めに受診するのがおすすめです。
他にもかゆみを感じるようになるなどの症状があれば、少しでも早めに婦人科を訪れてみましょう。

体調の変化がおりものに隠されている場合もあれば、カンジダやトリコモナスなどが繁殖している可能性もあります。

特に妊娠中は、これらの状態が早産や流産などに関わることも報告されているので注意しましょう。

腟内環境(腟内フローラ)を整えるには?

腟内フローラが乱れてしまうとおりものの変化がストレスを与えたり、かゆみや痛みなどの症状が出てきたりすることもあります。
さらに、これらの症状を気軽に話しにくいことから放置しがちになるかもしれませんが、腟内環境が乱れたままだと子宮内膜炎や卵管炎など他の病気を引き起こすきっかけにもなるのです。
そのため、少しでも腟内環境を整えるように意識する気持ちが大切です。
ここでは、腟内フローラを整える方法についてご紹介します。

疲れを溜めない

眠る女性
風邪や疲れが蓄積したままでは免疫が下がってしまい、病原体が元気になって増殖する可能性があります。

この時、病院で処方された抗生物質などがきっかけで、腟内の良い菌まで減少してしまう場合もあります。

腟内環境を整えるためには、バランスの良い食事に加えて、しっかりと休息を取りながら免疫力が下がらないようにしましょう。

陰部を清潔にする

腟内環境を整えるためには、陰部を清潔にすることが大切です。
洗う時は無理に腟内に手を突っ込んで洗う必要はなく、丁寧に洗い流す程度にしましょう。
また、生理中は特にナプキンで蒸れやすくなってしまうので、こまめに取り換えるようにします。
なお、タンポンは長時間入れっぱなしにしないように気を付けましょう。

タンポンの場合、溜まった血液が常に腟内にあることで、弱アルカリ性に傾いてしまい、結果的に悪玉菌が好む環境になりやすいからです。

下着にも気を付ける

「下着と腟内環境は関係あるの?」と思うかもしれませんが、人によっては化学繊維の下着によってムレやすかったり、かゆみが生じやすかったりします。
通気性の悪さが環境の悪化につながる ので、下着も意識するようにしましょう。

洗い過ぎないように気を付ける

せっけん
腟内や陰部を清潔にしたい気持ちから、丁寧にボディーソープなどで洗う方もいるでしょう。
しかし、殺菌作用のあるボディーソープなどは、善玉菌を弱らせてしまう可能性が高く、一生懸命洗うことで症状を引き起こしてしまいます。

洗う時は、丁寧に流す程度かデリケートゾーン専用のものを使用しましょう。

乳酸菌を意識して摂取する

腟内細菌で注目したいのは、デーデルライン桿菌(乳酸菌) です。
この菌は健康的な女性の腟にもある常在菌です。
女性ホルモンの働きにより、蓄積された栄養源から乳酸を作って病原体の増殖を抑えることができるので、増えるような方法を意識してみましょう。

腟内環境を良い状態にするのにおすすめのアイテム

腟内環境は、おりものなどの効果で酸性に保つことができますが、酸性に保てなくなってきた時ににおいやおりものが気になることもあるでしょう。
そんな時には、デリケートゾーンの洗浄アイテム を使用してみましょう。
洗浄アイテムとしておすすめなのは、インクリア です。
インクリアは腟内のpH値に合わせた弱酸性で、洗浄ジェルによって腟内の汚れを排出させてくれます。

他にも、デリケートゾーンの洗浄アイテムとして人気があるフェムクリア も、1日1本から始められるケアアイテムで、就寝前に使用することで寝ている間にケアできるのが特徴です。
どちらの商品も、腟内環境の改善や不快を取り除いてリセットしてくれるため、セルフケアとして気軽に使用できるでしょう。

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腟内環境は、腸内フローラのように多くの菌がバランスを取ってくれています。
善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまうことで、腟内フローラが乱れてしまい、においやおりものが変化してしまう場合もあります。
体の中からケアするためには、体調を整えたり食事に気を付けたり、またデリケートゾーンの洗い方にも気を付けてみましょう。

ここで紹介したインクリア フェムクリア は、腟内環境に負担を与えずにセルフケアできるアイテムです。
腟内フローラの改善やかゆみ、おりものの不快感の解消、生理後のスッキリ感を得られるのでおすすめです。

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